映画 『落語家の業』を観た
2026年の初映画。1/9に観にいった。
落語家・快楽亭ブラックの生き様を描いたドキュメンタリー。
義理の兄より『絶対に観た方が良い』と激しく勧められ、観に行くことに。
渋谷のユーロスペースが、新春アンコール上映とのことで、予約しようとするが、1/8まで。
仕方なく池袋のシネマロサへ初来訪。外観に思いっきりバラがある。
落語家・快楽亭ブラックとは。
名前は知っているくらいの落語家で、外国人なんだな、くらいの認識だった。
落語界のカリスマ・立川談志の元弟子であり、彼が残した名言「落語とは、人間の業の肯定である」を地で行く落語家。
映画を観て思ったのが、立川談志も破天荒と聞いたが、それを増しての、暮らしと過激な落語スタイルであった。
立川談志の門下にも2度なって、破門や除名で現在はフリー。
放送禁止用語、18禁、コンプライアンス。人生の全てを笑いのネタにしてしまう。
メディアへの露出は限定的でありながら、長年にわたり根強い人気を集めてきた。
感想(ネタバレあり)
米軍兵士と日本人女性の間に生まれたブラックは、ハーフであることで差別を受ける。
学校の友達とも仲良くできなかったことから、映画館の闇の中で過ごしたという。
暗闇が自分の姿を見えにくくするから、そこにしか彼の「居場所」はなかったんだろう。
人間の欲深さや、愚かな部分、悲惨な運命までもネタにしていく様は、
プライベートと仕事の境界がない、快楽亭ブラックという人間そのものであり、
表裏のない、落語家としてのプロフェッショナルだと思った。
師匠のお金を競馬に使ったことが発覚して破門されたり、
弟子の快楽亭ブラ坊元彼女の下ネタを寄席で言ってしまって、刑事問題になり、弟子は門下を去るなど。
全ての出来事を笑い飛ばせる了見があるか。それを粋という。
名古屋の大須演芸場を拠点にしながら、
落語「お血脈」を口演中に同演芸場が家賃滞納のため強制執行されるシーンがあるが、
検察官が会場に突入するやいなや「よっ!待ってました!」と会場から掛け声がかかる。
この映画を象徴するシーンで、一番の見どころである。
水曜日のダウンタウンで、お笑い芸人のダイアンの津田が、
名探偵津田という企画で
(日常の中で事件に巻き込まれ、ドッキリだとわかってても解決するまでドラマの世界から抜け出せない)
津田は、現実とフィクションの狭間で悩んだりするが、
ブラックは、演出なしで、全部現実の中でシャレにしている。
このブラックの業は、ギャンブル、映画、歌舞伎か。
人間の業の肯定、どころか、落語家の業をも肯定するような『粋』な内容であった。
書籍やDVDなどもいろいろ出ているようなので、チェックしてみたい。

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